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避難指示の基準は、なぜ20ミリシーベルト?


ニュースがわかるトピックス

2012年7月30日


福島第一原子力発電所の事故後、国は年間被ばく量20ミリシーベルトを基準に計画的避難区域を設定しました。国際放射線防護委員会は、事故直後の緊急時に避難や除染を行うための放射線量の基準を、年間20~100ミリシーベルトの範囲で設定するように勧告しています。日本政府は、この勧告の範囲内のもっとも厳しい値である年間20ミリシーベルトを採用しました。なお、これは避難や除染を効果的に進めるための目安とする線量であり、被ばく量の限度や安全と危険の境界を示すものではありません。


国では避難指示区域の見直しにあたり、改めて放射線によるリスクの評価を行いました。放射線と他の発がん要因を比べると、下の表のように、喫煙は1000~2000ミリシーベルト、肥満は200~500ミリシーベルトのリスクと同等とされています。また、国際的な合意に基づく科学的知見では、100ミリシーベルト以下の放射線による発がんリスクは、他の要因によるリスクに隠れてしまうほど小さいとされています。こうしたことから20ミリシーベルト以下の健康リスクは十分に低いと評価され、引き続き基準として用いられています。


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