コラム

放射線でマスクを強化

WHO(世界保健機関)が緊急事態を宣言した新型コロナウイルスが、中国をはじめ世界各国で猛威を振るっています。毎日、世界の状況が報道され、いかに感染拡大を防ぐかが、喫緊の課題となっています。
新型コロナウイルスに関してはまだ分からないこともありますが、今のところ、インフルエンザと同様の対応をとることが良いと言われています。手洗いやアルコール消毒、マスクの着用などです。
マスクには、咳による飛沫に含まれたウイルスが外に飛ばないようにするほか、他の人からの飛沫感染の予防にも効果があります。
マスクの中には、うがい薬などに使用されているポビドンヨードを含んだものも、市販されています。インフルエンザウイルスA型では、感染力が短期間で失われることが確かめられており、マスクの効果が強化されています。
これは、放射線を利用してフィルターにポビドンヨードをしっかりくっつけたものです。大きな特徴は、薬剤を染み込ませたものと違って、温度などが変化しても安定した効能が得られることです。

(原子力文化2020年3月号より)

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