コラム
未来の「可能性」、ここに集う!2025年大阪・関西万博体験ルポ
未来の「可能性」、ここに集う!2025年大阪・関西万博体験ルポ

2025年6月初旬、大阪・関西万博へ足を運びました。梅雨入り前の晴れ間が広がった会場は、開幕から時を経てもなお、凄まじい熱気に包まれていました。年齢も性別も、そして国籍もさまざまな方々が、この場所を訪れていました。
会場に入ってまず目に飛び込んでくるのは、個性が光る特徴的なパビリオンの数々と、堂々とそびえ立つ大屋根リング。万博のシンボルである、巨大な木造建築物の迫力には、思わず圧倒されてしまいました。
訪れたタイミングは平日の昼間にもかかわらず、どのパビリオンも長蛇の列をなしており、人気のパビリオンは事前予約が必須という情報を改めて痛感しました。これから訪れる方は、必ず公式サイトで目当てのパビリオンを予約しておくことを強くお勧めします。
電力館「体験して学ぶ未来のエネルギー」


電力館外観(画像左)とパビリオン内の「輝きエリア」(画像右)
数あるパビリオンの中から、私が訪れたのは「電力館 ~可能性のタマゴたち~」。電力館は来場者が「体験する」ことに重きを置いた、非常にエンターテインメント性の高いパビリオンでした。
入場後、まず手にするのは、可愛らしいタマゴ型のデバイス。これを使い、チームで協力しながらゲーム形式でエネルギー問題の解決に挑んでいきます。体を動かしながら、直感的な操作で誰もが楽しめる内容は、子供から大人まで夢中にさせてくれます。

タマゴ型デバイスが館内設備に反応する様子
デバイスの素材には卵の殻やホタテの貝殻が使用されている
また、驚くべきは、徹底した「サステナビリティ」への意識です。手にしたタマゴ型デバイスはもちろん、パビリオンの建材、スタッフのユニフォームに至るまで、その多くがリサイクル素材でできており、さらに使用後もリサイクルを想定しているとのこと。まさに万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現した、持続可能な開発の姿がそこにありました。
体験終了後には、ゲームで触れたエネルギーについて、より学びを深められる展示コーナーも用意されていました。楽しみながら未来の課題に触れつつ、そして深く学ぶこともでき、知的好奇心も満たされる、大変充実した時間でした。
魅力あふれる万博グルメ
万博の魅力はパビリオンだけではありません。「食」の充実ぶりも特筆すべき点です。
日本の文化を紹介するエリアの入り口では、勇壮な「ねぷた」が出迎えてくれます。その先には、まさしく「食いだおれの街・大阪」の真骨頂ともいえるグルメストリートが広がっていました。熱々のたこ焼き、揚げたての串カツ、香ばしいソースが食欲をそそるお好み焼きなど、関西を代表するソウルフードの名店が軒を連ね、多くの来場者で賑わいを見せていました。

当日いただいた「道頓堀くくる」さんのたこ焼き
さらに、国際色豊かなのも万博ならではです。各国のパビリオンでは、その土地ならではの料理や、現地のビールを提供しているブースも多く見られました。世界中のビールを片手に、国際交流を楽しむ。ビール好きにとっても、大変魅力的な空間が広がっていました。
夜に輝くパビリオンの数々
日が落ち、会場が夜の闇に包まれると、万博は昼間とは全く違う表情を見せ始めます。色とりどりの光でライトアップされたパビリオンや大屋根は幻想的で、歩いているだけで心が躍りました。閉場時間が近づいても人々の熱気は覚めることがなく、総じて、「万博」というイベントの人気ぶりと盛況ぶりが窺えました。

オーストリア館のライトアップの様子
今回訪れた大阪・関西万博は、最新の技術や未来の社会像に触れるだけでなく、食や文化を通じて世界とつながり、大人から子供まで誰もが心から楽しめるイベントでした。ここで見た数々の展示や人々の笑顔によって、困難な時代の中にあっても、私たちにはまだ多くの「可能性」が眠っていることを力強く示してくれました。