ほうしゃせん古今東西

身の回りのラドン


2014年11月5日


ふだん私たちが生活している種々の環境において、自然の放射線を身体に受けていることは、よく知られるようになりました。


特に空から来る宇宙線、大地や建物から出て私たちを照射するガンマ線、そして私たちが日常食べている食物が体内に摂り入れられて、体の中から照射する体内放射性核種の存在が知られています。


以前は、アメリカ、旧ソ連、そして中国などの大気圏内核実験に由来して空から降下して来る人工の放射性核種が私たちに放射線を照射することも知られていました。


今回は自然放射性核種であり、いつも私たちがこの核種から放射線を受けているラドン222という自然放射性核種に注目してみましょう。


ラドン222は、ラジウムから生まれる子供の放射性核種で、気体として存在しています。ラジウムは、少量ですが大地や岩石に含まれていて、コンクリートの骨材(砂利や砕石)にも含まれているので、大地やコンクリートの建物からラドンが出て来ます。


私たちの住居内のラドン222は外気より多くあり、私たちはこのラドン222とそれから次々に生まれる子孫核種を呼吸によって肺内に摂り込みます。そして、これらの子孫核種は固体なので、微粒子となって肺内に沈着し、それらはアルファ線を出すので、肺の組織が受ける放射線量は重要視されています。


そこで、住居内のラドン222濃度の全国的な調査が放射線医学総合研究所(千葉市)で行なわれました。


コンクリートマンションに単身赴任しているサラリーマンの人の住居は、一日中閉め切っているので、特にラドン222濃度が高いことがわかりました。外気中の濃度は低いので、できるだけ換気するよう努力すると室内の濃度は下がります。


このように住居の種類によっても、その生活状況によっても、ラドン222によって受ける肺の線量は、かなり左右されるのです。

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