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原子力発電所の燃料を再処理するって、どういうこと?


ニュースがわかるトピックス

2016年6月30日


日本は2014年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」において、原子力発電所で一度使い終わった燃料(使用済燃料)の「再処理」や「プルサーマル」などの核燃料サイクルを進めていくことを基本的な方針としています。使用済燃料の9割以上はリサイクルができるウランやプルトニウムで、これらを回収する工程が「再処理」です。そして、再処理で回収したウランとプルトニウムを混合してつくった燃料(MOX燃料)を今の原子力発電所(軽水炉)で使って発電することを、「プルサーマル」と呼んでいます。


エネルギー資源が乏しい日本にとって、こうしたリサイクルはエネルギー安全保障の面で重要な取り組みです。また、再処理をすると、再処理をせず使用済燃料をそのまま処分するのに比べ、放射能レベルの高い廃棄物の量を4分の1に減らすことができ、放射能の有害度がウラン燃料の原料である天然ウラン並に減るまでの時間を約12分の1に短縮することができます。


この再処理に必要な資金は、電力会社などの事業者が任意に積み立てて確保してきました。しかし、この4月1日から始まった電気の小売全面自由化による競争が進むなかで、事業者の経営状況が悪化して、資金を安定的に確保できなくなることも考えられます。このため、今後も再処理などの事業が停滞することのないよう、再処理やMOX燃料の加工などに必要な資金の拠出を事業者に義務づける「再処理等拠出金法案」が、2016年5月11日に成立、18日に公布されました。法案では、国策である再処理などが着実かつ効率的に実施されるよう、新たな実施主体として、国が監督権限をもつ認可法人(使用済燃料再処理機構)を創設することも定められています。


法案の施行は公布から半年以内とされていますので、11月半ばまでに、資金面では現在の「積立金制度」から「拠出金制度」に移行し、新たな実施主体である「使用済燃料再処理機構」が日本原燃(株)に再処理やMOX燃料加工などの事業を委託する新体制に移行します。

図1(サイクル図)
図2(資金の流れ)

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